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外出先から自宅のPCを簡単に操作できる「AnyDesk」の導入

2023年4月26日

Windowsリモートデスクトップより簡単・便利にリモートアクセスを実現

個人利用であれば無償のリモートデスクトップアプリ「AnyDesk

でじねこ本舗では以前、Windowsのリモートデスクトップ機能で自宅PCへのアクセス方法を紹介しました。一度設定すれば便利なのは確かですが、やや設定のハードルが高いのも確か。IPアドレスやVPNの知識がないと安全に接続できない可能性があります。

しかし先日、個人利用であれば無償で使える「AnyDesk」というアプリを知ったので、今回はその設定や使い方などのレビューを行います。

Windowsリモートデスクトップの設定方法はこちら

AnyDeskの特長

AnyDeskはドイツで生まれました。やはり科学技術といえばドイツ。こいつはそそられます。(^_^)
2023.4.26現在、AnyDeskの最新バージョンはVe.7.1で、その特長は以下のとおりです。

  • 高速: AnyDeskは高速アクセスが可能。“DeskRT”と呼ばれる独自開発のビデオコーデックを搭載し、アクセス遅延やバッファリングが少ないため、快適なリモートアクセスができます。
  • セキュア: AnyDeskは、256ビットAES暗号化RSA 2048非対称鍵交換暗号TLS 1.2プロトコルを使用し、非常に安全なリモートアクセスができます。
  • クロスプラットフォーム: AnyDeskは、Windows、macOS、Linux、Android、iOSおよびRaspberry Piなど、さまざまなプラットフォーム間で使用できます。
  • 簡単なセットアップ: AnyDeskは、3.7MBのファイルをダウンロードして実行するだけ。インストールしなくても使用(ポータブル版といいます)でき、導入がとても簡単です。ただし、外出先から無人の自宅PCにアクセスする場合、リモート接続されるPCにはインストールが必要です。
  • 簡単接続:AnyDeskはIPアドレスの知識が不要で、アプリに表示されるアドレス(9桁の数字)だけでアクセス可能。接続要求に対し、接続されるPC側で許可する必要がありますが、設定により手動の許可を要しないアクセスも可能です。
  • 多様な機能: AnyDeskは、ファイル転送クリップボードの共有セッションの録画オンラインアドレス帳など、多数の機能を備えています。

AnyDeskによるリモート接続方法

リモート接続されるPCにインストールしない(ポータブル版)の場合

  1. 今回、リモート接続される側はWindowsPCなので、Windows版アプリをダウンロードし実行します。
AnyDeskのダウンロード
AnyDeskのダウンロード
  1. たったこれだけで、他のデバイスからのリモート接続準備が整いました。他のAnyDeskを導入したデバイスから、表示されるアドレスを入力すれば、接続完了です。
AnyDeskの起動画面
AnyDeskの起動画面
  1. 今回の場合iPadでアクセスしました。PC側にアクセス可否確認が出るので、「承諾」するとiPadからの操作が可能となりました。
接続承諾画面
接続承諾画面

ポイント

AnyDeskの注目点として、自宅内のWiFi接続でも、自宅外からの接続でも特段設定を変更することなく接続できることが挙げられます。Windowsのリモートデスクトップの場合、自宅内と自宅外ではそれぞれ設定を分ける必要があるので、この手間がないのは特筆すべきことです。

リモート接続されるPCにインストールする(無人アクセス可)の場合

ポータブル版」の場合、接続の都度リモート接続されるPCで承諾する必要があり、外出先から自分のPCにアクセスすることはできません。
ですが、AnyDeskをインストールすれば、リモート接続されるPCの操作なしにアクセス(無人アクセス)できるようになります。

  1. AnyDeskの起動画面からインストールを選び、初期値のままインストールを完了します。
  2. 右上から設定画面を開きます。
設定画面を開く
  1. セキュリティ設定を解除しています...をクリック。
セキュリティ設定を解除
セキュリティ設定を解除
  1. 双方向接続の「接続を常に許可する」を選択します。
接続を常に許可
双方向接続を常に許可
  1. ワークスペースへのパスワードを変更するを選び、接続するためのパスワードを設定します。Permission Profileの「Unattended Access」は無人アクセスのことを指すので、このままにします。
パスワードの設定
パスワードの設定

パスワードの条件
8文字以上が必須で、アルファベットと数字と記号を混ぜ、12文字以上が推奨となっています。

  1. Enable Two-Factor AuthenticationをチェックするとQRコードが出るので、スマホの2段階認証アプリでスキャンし、表示される認証コードを入力して有効化します。私の場合、元からインストールしていた「Microsoft Authenticator」を利用しました。
2段階認証の設定
2段階認証の設定

リモート接続されるPC側で制御できる機能

リモート接続されるPC側では、接続時に表示される画面のアイコンをクリックするだけで、以下の機能を制御できます。非常に多機能といえます。

  •  キーボードとマウスの使用を許可する
  •  ファイルマネージャーの使用を許可し、相互のデバイスでファイルを交換できるようにする
  •  クリップボードの利用を許可する
  •  リモート接続してくるデバイスで、PC側の音声を鳴らすことを許可する
  •  セッションの記録を許可する
  •  画面上への描画(ホワイトボード機能)を許可する
  •  プライバシーモードを使用可能にする。接続時にリモート接続されるPCの画面を消して操作内容を見えないようにするそうなのですが、無償版では利用できませんでした。

企業利用なら有償バージョンを

企業利用であれば、有償ライセンスが必要です。ライセンスは企業規模別に3つのプランがあり、月額2,090円(毎年請求)から契約が可能となっています。有料版ではより複数人で使う機能が提供されます。プランによる違いは、AnyDesk社のサイトで確認してください。

まとめ

リモートデスクトップは、遠隔地にあるサーバーの設定や企業PCのサポートなどでも使う技術です。Windowsのリモートデスクトップ機能を利用する場合、自宅のネットワーク内のみで利用するなら設定は難しくないですが、外出先からのアクセスを可能とする場合は、セキュリティにも配慮した環境を構築する必要があり、難易度がかなり上がってしまいます。

反面、今回試したAnyDeskは、接続するデバイスと接続されるデバイスでアプリを起動し、表示される9桁のアドレスを入力するだけでアクセスが可能で、自宅内でも自宅外でも環境を問いません。Windowsのリモートデスクトップ機能と比べると格段に便利です。
これは、デバイス間の中継をAnyDeskのサーバーが担うからですが、セキュリティはAnyDeskに頼ることを意味し、AnyDeskをどこまで信用できるかが導入の判断となります。まぁこのあたりは、セキュリティの設定(接続パスワードの設定、接続デバイスの限定、2段階認証の導入)で安全性が高められるので、是非設定しましょう。また、AnyDeskをPCにインストールした場合OS起動時に自動起動するので、自動起動を切って必要なときのみ起動するのも、セキュリティ対策として有効な手段です。

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